毎日の町なか歩きの最中に、ウメの花を見て、「白いウメだ。」「こっちは赤いウメの花だ。」等と見かけていたのが、寒い頃でした。その木に実ができて大きくなる様子も度々見ていました。
今年はご近所の方にウメをいただけることになり、子どもたちは大喜び。
みんなで持った大きな布に落としてもらうことになりました。


高い木にウメの実を見つけて、落ちてくるのを待ちます。落っこちるとコロコロと転がって、「ピタゴラスイッチだ!」と喜ぶ子どもたち。
こんどはどこに落ちるかと待っていると、ポトンと一つ。時々布をはずれてゴンと地面に落ちることも。ウメが落ちると、布をもつ手に手ごたえがあるのと、音も出て何だかおもしろいのです。


落としてもらったウメの実は、各自袋に入れていただいてきました。
「ママにジュース作ってもらおう!」「洗って食べよう。」という声が。黙って袋に次々とウメを入れていく子どももいました。いただいたウメをどうするかは子どもたちと話していなかったので、思ったことが素直に言葉に出てきたり、思うままに行動したり。
園に帰って、少ない数では梅ジュースができないのと、そのまま食べることはできないことを話し、どうしようかと話し合った結果、園でジュースを作りたいということでまとまりました。
翌日朝、ウメを洗い、公園へ遊びに行っている間は水に浸しておき、昼食後に子どもたちと仕事をしました。
ウメの水気を丁寧にふき取り、小さな黒いへたを爪楊枝で取り除きました。
手の加減を調整しながら、取ろうと手元に集中。「グリグリ」「ぐりっ」「おへそをとる」等と言いながら楽しそうだったり、真剣だったり。

あともうひとつの仕事、へたを取ったウメにフォークを使って穴をあけました。
これも力加減が難しそうでした。フォークの持ち方によっても力の入り方が変わります。自分でいろいろとやりながらちょうどいい加減が分かっていく子どももいますし、保育者がアドバイスした通りにやってみたり数をこなすうちにうまく穴をあけられるようになる子どももいました。
作業に集中して、シーンと静かになっていました。

3日目、最後の仕事。
凍らせておいたウメと氷砂糖を交互に瓶に入れました。

氷砂糖は子どもたちと一緒に買いに行きました。3軒めのお店でようやく買うことができました。氷砂糖は初めて見る子どもがほとんどで、氷みたいだから氷砂糖だと納得した様子でした。
去年は少しだけ手に入った熟したウメで梅干しを作って、お弁当と一緒に食べました。今年はたくさんいただけたので、ジュースにすることになりましたが、子どもたちは様々な経験をすることができたと思います。
・地域の方とあいさつをして、ウメをいただいて互いに顔見知りになりました。
・ウメはそのまま食べないことを知りました。その変わり梅干しやジュースに加工すれ
ば食べられます。
・買い物に行った時には、店先や店内では静かにする公共のマナーを守りました。
・1キロの氷砂糖を背負った子どもは、「軽かった。」と言いました。
・ウメの実ひとつひとつを丁寧に扱い、手先を使う仕事をしました。
へたを取ったり穴をあけたり、細かい作業は子どもたちは好きな様子でした。
・氷砂糖があることを知り、瓶に入れる時に手のひらでひとつかみしたら、粉がついた
と驚いていました。
さて、ウメジュースはどのくらいの期間でできるのか、どんな風にできていくのかは子どもは分かっていません。
この分かっていないことを見て、それぞれにどんな風に感じるのか、どう分かっていくのか、保育者としては楽しみです。思わず出た言葉を一言もらさず聞きたいものです。
タイトルの「季節のもの・季節のしごと」ですが、子どもたちにはこれが「季節のものだよ。」という風には教えてはいません。一年を通して、季節のものを見たり味わったり、季節ならではの遊びや仕事をすること、それを何度も経験することで、分かることなのではないかと思うからです。
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